CAシートに着席している間のCA業務

cabin sign

昨日の「やまとなでしこ」に影響を受け、私も自分のCA時代を思い出しました。
そこで一つピックアップしたいことが浮かんだので今日はそれを記事にしてみます。

CAシートとは?

CAが離着陸前後のシートベルトサイン点灯中に着席する専用シートです。
フワッと浮き上がることがないよう、腰ベルトだけでなく両肩もベルトで固定されます。

このシートに座っている間、ただただボーッとしているわけではなく、目では機内監視、頭の中はフル活動しています。

にも関わらずCAシートに座っているCAの様子を見て、クレームを入れてくるお客様もたまにいらっしゃいます。

そこで今回はCAシートに座っている間のCAが何をしているかその業務についてまとめてみました。

一つ大事なことは、これら着席中の業務は全て安全業務(機内監視など)優先で行っているのでその前提で読んでいただけたらと思います。

離陸前後

搭乗中の情報整理・共有

搭乗中は特に忙しく、様々なことが起こります。
時間も限られていますし、定時出発のためにCA含め全スタッフ全力で各々の仕事に走ります

その中で起こったこと、例えば

「15Dのお子様酔い止めリクエスト」
「5Aのお客様アップグレードできず地上でクレーム」
「23H・24Cお連れ様同士で席離れクレーム」
「45Cのお客様耳栓リクエスト(隣のお子様連れの泣き声が気になる?)」

などなど、これはほんの一例です。

そういったことを客室内CAで離陸前後の着席期間中にインターフォンで共有しています。
注意喚起をすることでフライトを通してのケアをCA全員で行います

サービスタイムの計算

離陸した時刻を確認後メモし、そこから着陸体勢に入るまでのサービスタイムを計算します
離陸後何時間後に降下開始するか、着陸するかなど事前のクルー(キャプテン)ブリーフィングで共有しています。その実時刻を計算し、そこからサービスプランを立てるのです。

サービスプランを練る

計算したサービスタイムをもとに、“いつまでに何を終えるのか”を整理し、必要に応じてクラスのCAと共有します。ここでもインターフォンを使用。

ベルトサインが消えてサービス開始になる際にはやらなくてはいけないことが複数あり、チームワークとマンパワーが必要とされます

「ベルトサインが消えたら、Aさんはおしぼり、Bさんはブランケット、Cさんはカートセット、Dさんは搭乗中に何かあったお客様の対応」といった具合です。

ベルトサインが消えてからもとにかく忙しいです。

着陸前

着陸前やり残したことの整理・共有

さて、着陸前にやっとCAシートに着席できたのも束の間、一息ついている暇はありません。

着陸前も安全業務やセールスの締めなどやることが盛り沢山であるため、一旦CAシートで頭の中を整理します。

ここでもやり残したことがないように着陸前にバタバタしていた場合は全クルーとやり残したことや気になるお客様などの情報を共有します。

ここでも着陸後のそれぞれのCAの仕事を割り振ります。
着陸してもなお、CAの戦いは続きます。

フライトの振り返り・デブリーフィングで話すことのまとめ

フライト後は必ず振り返りのミーティング(デブリーフィング)があります

フライトを終えて開放感に満ち溢れていてさっと帰りたいところですがもちろんそうはいかず、私はこの時間にデブリーフィングで話す内容をまとめていました。

ただ起きたことを話すのではなく、フライト目標に沿った振り返り(達成度の確認・改善点と改善策・応用策など)を行います

常に目的意識を持ってフライトをしていないと結局何も残らなくなってしまいます。それも大変なことの一つでした。

まとめ

以上がCAがCAシートで考えていることのまとめです。

これらの業務以外にもお客様から依頼を受けたフライトログを書いたり、何かお客様のためのメッセージカードを作成したりなど、安全業務を優先した上で行うこともあります。

CAシートに着席している間にしなくてはならないことはたくさんありましたが、全ては安全業務優先で行われるのでそれだけは覚えておいていただきたいと思います。

なので例えばCAがシートで何か書いていた、キョロキョロしていたなど気になることがあっても今はフライトのために必要な業務だとわかっていただけますと幸いです。

それでは本日もお読みいただきありがとうございました。
おやすみなさい😌

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